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2013に向けたStrategy (3)

通りすがり

投資活動という面において、2013年に変わる可能性がある大きな問題に"Qualified Dividend Tax Rate"があります。

Taxを語る上で外せないのが現在のQualified Dividend Tax Rateです。
現在15%(ないしは0%)のQualified DividendにかかるTaxですが、Tax CutがExpireするとIncome Taxが適用されるようになります。

もしこれが現実のものとなった場合、どういった事が起こるでしょうか?

Tax面でStockとBond/REITに差がなくなる
今まではStockはTax-Efficient、BondはTax-Inefficient。故にStockをTaxable Accountに、BondをTax-Advantage Accountにアロケートするというのが定石でした(もっとも新しい考えもあるので一概には言えないのですが)。
少なくともQualified DividendのTax優遇が無くなった場合はStockもBond/REITもOrdinary Income Tax Rateが適用されますから、アセットタイプによって配置Accountを考慮する意味が配当に関してはなくなります
High-Dividend Stock/Fundの意味合いが薄れる
Qualified Dividend Tax Rateの優遇がなくなるならば、これらは非常にTaxにお優しくないStockおよびFundになります。High-Divに投資するぐらいならば、High-Growthに投資した方がいいことになります。企業のdividend方針も変わる可能性があります(この件がわかっていたにも関わらず、Apple、Dell、CiscoやNVIDIAがDividendを始めたのはちょっと個人的に驚きでした)。実際2003年のQualified Dividend Tax Rate以降、多くの企業がRe-PurchaseよりもDividendに力を入れるようになりましたよね。今度は逆が行われる可能性があります
Muni-BondのNAVがより一層上がる可能性
既にバブルっぽい感じのするmuni-bondですが、Ordinary Income、LT Capital Gain、Dividend Taxの変更全てに対してPositive(Negative要素が無い)のはMuni Bondです。低金利継続の雰囲気も含め、今しばらくはmuni-bondに陰りが生じる可能性は甚だ低いどころか、まだまだ上がりそうですよね。

等が考えられます。
ただしStock(Fund)のTaxable Accountでの運用に利点が全く無くなったかと言えばそうではなく、やはりVolatilityの高い(大幅に安くなる可能性がある)アセットをTax-Advantage Accountで運用するのはTax Loss Harvestingが出来ないという観点において非常に不利です。Taxable Accountでの運用ならば(たとえOrdinary Income Tax RateとLT Capital GainのTax Rateの差が少なくなるかもしれないとはいえ) TLHできる分有利です。

これらを踏まえた上で、もし現実になった場合の行動として考えられるのは

  1. High Dividendだけが利点のFund/Stockはポジションを減らす
  2. 今後の資金投入はMuni-Bondを考える
  3. REITをTaxableで運用することを視野に入れる

といった所がありますね。

通りすがり 2012/11/13(火) - 14:21

余談ですが、現在すでにDefensive系のdividends狙いな株がS&P500等のマーケット指数と比較すると激しく値下がりしています。行き過ぎな面が大きい気がするので直ぐに動くのは止めておいた方が良さそうです。

Nobu 2012/11/13(火) - 22:36

僕は広範囲なファンドにしか投資してないのですぐにこれで動くようなことは無いのですが、それでもDividendが15%でなくなるのは残念です。一時的だったはずのブッシュ減税にすっかり慣れてしまって、逆に以前がどんなだったか忘れているのが怖いですね。

選挙前のものですがSmartMoneyに関連する記事があったのでリンクを載せておきます。
http://www.smartmoney.com/invest/bonds/why-a-split-congress-may-help-mu…

通りすがり 2012/11/14(水) - 14:30

Bush減税長かったですからねえ。

私はTotal Market系とMuni Bond Fundが投資の中核をなしていますが、それだけだと激しくつまらないので余剰資金を個別株で廻しています。
今年はCapital Gainを取る年と決めていたので、選挙前から少しずつ含み益株を売却していたので年末は懐が暖かそうです。まあ、どうせ12月半ばにほとんどを再投資することになるのですが(笑

税金および予算問題、どう動くにせよmuni-bond(fund)の人気は衰えそうに無いですよね。
FRBの次期議長候補として有力なイエレン副議長が0金利をEarly 2016まで延長する必要があるというコメントを残していたりするので、金利上昇リスクもしばらくなさそうですし。

Nobuさんに載せていただいたSmartMoneyの記事で少し触れていますが、一番怖いシナリオはmuni bondのfederal/state免税措置に上限が入ることですかね(記事では"ないだろう"という言い方ですが、富裕層への増税という意味ではTax-AdvantageなAssetにCapを設けるのは大いにありえますよね)。

Nobu 2012/11/16(金) - 13:03

そうそう、富裕層への増税はかまわないんですが、それでマーケットが不安定になってしまっては増税にならなかった人でさえ影響を受けてしまいますよね。ミドルクラスであっても将来が読めなくなってプランが組めないのが困りものです。選挙も終わったのだし、さっさと決めて欲しいところです。。。

通りすがり 2012/11/16(金) - 17:04

ニュースを拾い読みしている限りでは、今日の大統領と上下院のTopとの会談では前向きな感じになってる見たいですね。オバマ大統領はTop2 Bracketへの増税とHealthCare Act.は絶対に諦めないという強気姿勢なので、それとのバーターで何かRepublican側の望むものを盛り込む可能性はありそうです。
問題は週末オバマ大統領が遊説にアジアへ出ちゃうのと議会が来週休みなので、大した進展は今月中にあまり見込めないことでしょうか。

決まらないと動けない(決まらなければ動きたくない)行動は保留して、どっちにどう転んでも問題が無いことから片付けるしかないですよね、現状は。

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