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利率計算の罠

日本でもそうですがアメリカでも数字のトリックを使って消費者を誤解させ、見た目以上に高い買い物をさせるという手法は良く使われています。

誤解しやすい数字としては利率の計算が挙げられます。例えば次のようなものです。

  1. $400のローン。金利ゼロ。(ただし、小さい字で手数料が$70と書いてある)。
  2. 3ヶ月定期預金。利率5%。(ただし、小さい字で満期の後は「その時の」利率が適用されると書いてある)。
  3. APY5.0% (ただし、小さい字でAPRは4.89%と書いてある)

1つ目の$400のローンの実質利率はいくらになるでしょう?答えは下に書いておきます。この例は、Credit UnionがPayday Loan(給料日に返済するタイプの消費者ローン)を提供していて、(暗に)悪徳業者と変わらないというUSA Todayの記事にあるものです。

Some credit union loans are not a good deal

2番目の3ヶ月定期の利率はすごく良いように思いますが、お金集めのために高い利率にしてあって、3ヶ月経った後は通常の利率で運用されるので、実際にもらえるお金は「5%」という数字でイメージするほど多くはありません。

3番目の例はAPY(Annual Percentage Yield)とAPR(Annual Percentage Rate)の違いを示す例です。APYとは複利計算も含めて1年経ったときにもらえる利息を年率換算したもの、APRは複利計算をせずに利率を年率で表示したものです。例えば定期預金(CD)で考えれば、APYは満期になるまで利息を引き出さなかった場合の利率であり、APRは利息をその都度、引き出す場合の利率と考えれば分かりやすいでしょう。例えばリタイアした後に貯金からの利息で暮らしている人は、利息を毎月引き出しています。その場合、APYではなく、APRで考えないといけないことになります。

このように利率は(たとえ騙すつもりが無くても)見た目の数字と実際に払う(あるいは受け取る)金額のイメージがつかみにくいので注意が必要です。

さて、$400の利率ですが、記事にある通り、14日間で返済した場合はAPRは455%となります。利率0%どころではないですね。このローンの問題は借りた期間に対して利率で利息を取るのではなく、手数料の形で一定額($70)を取る事です。これも数字のトリック、あるいは広告手法のトリックですから、注意したいものです。