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新型コロナウイルス対策法フェーズ3「CARES Act」 (7) Section 163(j)各種選択手続ガイダンス

NYCが新型コロナウイルス感染で非常事態に陥ってから、エンパイアステートビルディングが毎晩、真っ赤にライトアップされ、NYCのコロナとの闘いをサポートしている点は「新型コロナウイルス対策法フェーズ3「CARES Act」 (5) NOLの換金価値」のポスティング冒頭で触れた。早く、前みたいにレインボーとかいろんな色になる日が来ないかな~、と心待ちにしていたんだけど、なんと昨日と今日はきれいな薄いパステルカラー!最悪を脱してFlatten the Curveの兆候が見えてきたからかな、と思ったんだけど、実はイースターを祝っているそうだ。理由はともかく、連夜の真っ赤なエンパイアステートビルディングを見ると何となく心が痛むというか、嫌な気分になっていたんで、少し和むことができて良かった。ビルのライトアップだけで単純(?)。

そういえばKobe Bryantがヘリコプター墜落事故で急逝してしまった晩のエンパイアはLakersカラーのパープルとイエローだったね。Zen MasterというかTriangle OffenceのPhil Jackson率いるLakersをStaples Centerに見に行ってた頃が懐かしい。当時のLakersはO’NealとBryant率いる最強ドリームチーム。他にもFoxとかFisherとかね。実はその昔、O’Nealのガールフレンド(?)と同じコンドに住んでた時期があり、たまに夜に物々しくO’Nealが来訪することがあった。結局、誰に会いに来てるんだか分からなかっただけど。当時、そのコンドには、Victoria’s Secretのカバーを独占していたTyra Banksが住んでたんだけど、Banksとの関係は不明。Tyra Banksは当時スーパーモデルで、プライベートでも超Niceでエレベーターとかで会っても向こうから声を掛けてくれるような人。当然長身なんで、僕がエレベーターに入ると顔の前に胸が来るような印象が残ってるんだけど、たぶんスタイルが抜群なんで、そう見えただけかもね。あんなに持てはやされてたのに、謙虚というか周りに気を遣って、好感持てる人だなって感心してた。彼女のその後の向上心やチャリティー活動とかに、そのしっかりした人生観を垣間見ることができて、やっぱりね、って感じ。

で、負けずに向上心を持ち続けてNYCとかDCの最新情報に目を光らせてないと、米国タックスの世界は地殻変動のTCJA導入直後に、予期せぬCARES Act登場で複雑極まりない「Perfect Storm」になっているので、とても付いていけない。ということで、CARES Actに規定される複雑な取り扱いの具体的な適用手続きに関して矢継ぎ早に公表されるガイダンスのうち、前回はNOLのCarryback手続きに触れたけど、同時に公表されている複数のガイダンスでもう一つ関心が高そうなのが、Section 163(j)周りの諸々の手続き。

CARES ActによるSection 163(j)の変更そのものの詳細に関しては以前のポスティング「新型コロナウイルス対策法フェーズ3「CARES Act」 (3) Section 163(j)」を参照して欲しい。ザックリとオサライしておくと、CARES ActによるSection 163(j)の改定は、「2019年、2020年に関してATIの30%ではなく50%を使って支払利息の損金算入制限を決める」、「2019年中に開始するパートナーシップ課税年度には、緩和措置の50%の制限緩和規定は適用しない代わりに、パートナーに配賦された損金不算入支払利息の50%をパートナー側の暦年2020年中に開始する課税年度に制限なく損金算入を認める」、そして「2020年は損金算入枠を算定する際に、前年のATIを使用する選択を認める」という3つが骨子。

で、これらの新規定には各々、納税者側で適用しないという選択が設けられている。更に、元々Section 163(j)は、不動産業および農業には適用しないという選択がある。この選択はCARES Actの話しではなく、TCJAの話し。だけど、2019年と2020年に関してSection 163(j)の適用条件が変わってしまったため、また、適格内装がTCJA法文修正により39年定額償却から即時償却対象にアップグレードされたので、Section 163(j)を適用しない選択を行うべきかどうかの判断時の分析Equationが変わってしまった。なぜ償却が関係してくるかっていうと、Section 163(j)不適用の選択をすると、その代償として、一定の資産クラスに関してMACRSや即時償却などの加速度償却を適用することができず、ADSという特殊な定額償却を使わないといけないからだ。商業用建物であれば、MACRSでも39年の定額なんで、ADSの40年定額と比べて大差ない。なんで、だったらSection 163(j)なんか適用しない方がいいね、って考えた不動産業者はいると思うんだけど、それが急に、内装は即時償却です、ってなると様子が大分異なってくる。さらにSection 163(j)を適用したとしてもATI50%ベースとなれば尚更だ。

これらの背景から、財務省のガイダンスは、不動産業者(農業も同様だけど、日本企業的に適用可能性がより高いと思われる不動産って描写で統一しておくからね)によるSection 163(j)不適用選択の見直し法、CARES Actに規定される3つの選択法、に関して詳細に規定してくれている。

まず、不動産業者によるSection 163(j)の適用・不適用選択だけど、TCJAが導入された2018年以降、(2018年、2019年等の暦年内に開始する課税年度は、説明を簡素にするため2018年、2019年課税年度って呼ぶことにするね)Section 163(j)不適用選択をしていなかった者、または2018年~2020年課税年度に選択を取り消した者、は該当課税年度にかかわる修正申告書を提出することでタイムリーに選択をしたものと取り扱われる。修正申告書は2021年10月15日または時効成立のどちらか早い期日までに提出される必要がある。パートナーシップもForm 1065を修正することができるけど、BBAっていうパートナーシップレベル税務調査にかかわる特別な規定に抵触するパートナーシップは、一定要件下で、修正申告ではなく、Administrative Adjustment Requests (AARs)と呼ばれる別手続きに基づき、実質修正同様の手続きとすることができる。下に話す別の項目に関してパートナーシップの修正申告に触れる際、基本的に全てこのBBA下のAARsの適用があるって覚えておいて欲しい。毎回いちいち「BBAの場合は・・・」って注意書きするの面倒なんでよろしく。

で、今からSection 163(j)不適用の選択をする場合、償却の計算とかが元々の申告と異なってくるけど、修正申告時には当然それらの調整を反映させる必要がある。償却とか、その後の課税年度にも影響があるケースがほとんどだけど、その後の申告書も適宜修正しないといけない。

逆に元々、Section 163(j)不適用を選択していた不動産業者は、選択を取り消すことが認められる。選択を取り消すっていうことは、Section 163(j)を普通の事業同様に適用するってことだから間違いのないように。こちらの手続きも新たに選択する場合と同じ。償却その他の数字を関係する課税年度に関して調整の上、修正申告が必要になる点も同様。

Tyra Banksとかでチョッと長くなってきたので、CARES Act絡みの新規定にかかわる3つの選択は次回。