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他人のcash-out分を払いたくない

Chee
ボストンもそうだし、住宅価格が高いところではみんなそうだと思うんですけれど、「この都市は魅力があって需要が高いから。」「お金持ちがたくさんいるから。」なんかが高い理由によく上げられますよね。

確かにそれも多少はあるでしょう。ないとはいいません。

でも私は、それが他の平均的な都市と較べて何倍も高い理由にはならないと思っています。
大都市にありがちな心理状態が作り上げてしまうデマが半分でしょう。

どうしてそんな風に思うのかというと、私は東京の子だからです。銀座だろうが六本木だろうが、スウェットパンツにサンダルで頭ボウボウでも平気です。そもそもそういうエリアに行こうとさえ思いません。行動範囲、超狭いです。
都会の生活が身についていない人に限って、必死で着飾って人気のエリアに出かけたり、価値を計れずべらぼうに高い住居を買ったりするのです。周りはみんなそうだと思って。でもだいたい似たもの同士が張り合っているだけです。笑えます。

時々、夫とこういう話をします。
よし。このボストン郊外の町。私たちは何も知らないとしよう。知っているのは収入レベル、治安や学校のデータ、パッと見たとこの町の環境のみ。

オーケー、じゃあこの家にいくら払う?
せいぜい$200Kかな。水周りがが古いからもう少し値切るね。
ガーン!なんでこれが$400Kなんだよ!

こんな感じです。だからまだぜんぜん買う気がないのです。

じゃあなんでこんな価格がついているのか。上にあげた心理以外で、とても大きい理由は、Cash-out RefinanceやHome equity loanの影響と思います。つまり家の本来の価値でなく、ゆるゆるのローンをどんどん売りたいがために吊り上げられてしまった価格なのです。

日本の土地神話もそんなでしたよね~。しまいにゃどうか借りてください~って。
アメリカの場合は、あのアホみたいなウェブ広告。あれどこ行ったの?笑

こういうやつ。


ところで。この記事はとても面白いです。なぜテキサスは不動産危機を逃れたのか。
これを読むと、ゆるい融資が価格を吊り上げたという理由がわかると思います。

How Texas escaped the real estate crisis

テキサス州では、Cash-outやHome equity loanは評価額の80%までしか認められていません。大昔に起こった問題のせいでそういう州法になっているようです。
そのためにCash-outを繰り返し、住宅価格を吊り上げ、ATMのように使うような現象がほとんど起きなかったのです。

テキサスの都市部は収入レベルも高いですからね。気候も暖かいし、もし例の「お金持ちがいるから」「魅力的だから」が通用するなら、もっと高くてもいいはずです。でもほとんどの中間層は$200K以下の家に住んでいるわけです。私の計算からしても、本来それくらいが丁度だと思うんですよね。

記事には、2006年の時点で、フレディマックの88%のリファイナンスローンは、前回のローンよりも5%多かったと書かれています。
グリーンスパンによると、1990年から2005年までに3倍に増えた住宅ローン負債の5分の4は、ホームエクイティの引き出しによるもので、新しい住宅購入によるものは5分の1だけだと。
2005年だけで、more than half of $1 trillionが、住宅価値からローンとして引き出され、$263 billionが消費や他の負債の返済に使われたと。

つまり私が言いたいのはこういうことです。

他人のCash-out分を含んだ価格で買いたくない!!
だったらテキサスで買う!

まあここからですね。もう家ATM使えないんだから。
ヒヒヒ。


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