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$8ミリオンの株券を遺したオジイサン

先週末のWSJに出ていた話。

$8ミリオンへの道のりは倹約生活から始まった(WSJ 2015年3月19日)

バーモント州南部に暮らすRonald Readさんは、ガソリンスタンドの店員やJC Pennyの清掃用務員といった仕事をしながら、静かに慎ましく生活し、近所では倹約家であることでも知られていた。

このRonaldさんが先日92歳で亡くなり、彼の遺産を調べた所、なんとビックリ、銀行の借金庫から厚さ13センチほどの株券の束、時価$8ミリオンほどが出てきて話題になっている。

Ronaldさんの保持銘柄は、Wells Fargo, Proctor&Gamble, Colgate-Palmoliveなど、古典的なブルーチップ95社。様々なセクターに分散されていたが、ハイテク系の銘柄はひとつもなかった。

中には、Lehman Brothersのように破綻して価値を無くした銘柄もあったけど、分散のおかげでインパクトは限られた模様。

Ronaldさんの投資スタイルは、何年、何十年といった長期保持が原則で、送られてきた配当はすぐさま再投資されていた。

Ronaldさんは、Wells Fargoに小さいブローカー口座を持っていて、担当者とよく株の話をしていたが、資産のほとんどを借金庫の株券に置き、主に図書館やWall Street Journal、Barron's誌などで情報収集していたらしい。

オンラインでインデックスファンドやETFで簡単に分散投資できる今の時代、Ronaldさんの投資スタイルを勧めるつもりはまったく無いのだけど、ひとつの古典的な投資スタイルを数十年にわたって貫くことで、どんな規模の資産形成が可能なのかを改めて実感させる逸話だった。

Ronaldさんだって、いくつかの株バブルや暴落を経験したはずなのだけど、それに踊らされずにひたすら数十年自分の投資スタイルを貫くのは、それなりの精神鍛錬や克己心が要ったはず。

同時に、この数十年の間に、個人投資家の投資環境がガラリと変わったことも実感。株取引が電算処理された今、紙切れの株券はほとんど歴史の遺物になってしまった。会社情報収集も株取引も、ネットで簡単にでできて便利ではあるけれど、目まぐるしいニュースや情報過多の時代の雰囲気に踊らされてしまうリスクも高くなったように感じられる。

Ronaldさんは、遺産を近辺の病院や図書館に寄付するよう指示していたそうです。

コメント

面白い記事ですね。お爺さんはクラッシックな銘柄がお好き? バッフェットは高齢ながらもそれを超合理的にやっているようで、驚くばかりです。最初から クラフトをも狙っていた?のでしょうね。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H8P_V20C15A3FF1000/

>ハインツは1869年の創業で、トマトケチャップを主力商品とする。昨年の連結売上高はおよそ110億ドル(約1兆3000億円)で、過半の売り上げを北米外で稼ぐグローバルな食品企業だ。従業員数は約2万4500人。 クラフト・フーズ・グループは12年に旧クラフト・フーズ社から分社して設立した企業。チーズや冷凍食品、飲料などを手掛け、北米事業が売上高のほとんどを占める。従業員はおよそ2万2100人。

>クラッシックさん

レスをありがとうございます。

若い人は流行銘柄好きな人多いけど、「手堅いブルーチップ銘柄で固めて、配当稼いで再投資する」投資スタイルは、コンサバなお年寄りに多そう。

ブランド好きのバフェットさん!今日のビジネスニュースは、Kraftの話でもちきりです。

ブランドをキープして、生産を徹底合理化を目指すなんて、なんとも感傷の余地のない投資選択ですよね。

「隣の億万長者」の本に例として出てきそうなおじいさん。8ミリオンあったら不安なく老後を過ごせますね。私もがんばろうっと。

>Kayさん
>「隣の億万長者」の本に例として出てきそうなおじいさん

あー確かに!オジイサンは最後まで倹約家だったそうなので、お金を使うもより、お金を運用することの方が生き甲斐になってた印象もありますが。

横ですが、『隣の億万長者』の著者Stanleyさんが最近事故で亡くなられたそうです。不思議なアピールの有る本でした。

http://www.nytimes.com/2015/03/07/your-money/paying-tribute-to-thomas-st...

Stanleyさん、亡くなってしまったのですね。あの本のお陰で「開眼」した気分がしたものです。

>Nobuさん

「これなら自分にも出来るかも」と思わせてくれる貴重な本でしたよね。

元々はお金持ち向けのマーケティング研究だったのが、色々経由をへてパーソナル・ファイナンスのバイブル的な本になったのは、不思議な限りです。

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