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銀行が地方自治体に直接融資

Chee
ここのところ、アメリカの州や地方自治体などが財政難だという話を良く聞きますでしょう?

普通の状態なら、地方債は安定したいい投資ってことになっているんですけれど、この金融危機で厳しい状況になっています。2009年から、政府のBuild America Bondsというプログラムで、Treasuryが利払い金の補助をすることで、どうにか買ってもらえる状態をつくり凌いでいるものの、このプログラムも昨年度末で一度打ち切りになり、どうしようかというところです。
2012年までの延長案も出てきているようですけれど。。。

というわけで、ほとんどのメディアは今年は破綻が増えると予測しています。
例えばCNBCのこの記事、
Local Muni Bond Defaults May Be Likely: Kyle Bass

破綻とはいっても、そこには人が住み、公共事業や学校やいろいろなものを運営していかないといけないわけです。どうするんだか。

ここで面白い動きが出てきました。
WSJの記事です。

Banks Go Straight to Public Borrowers

どいういうことかというと、

地方が、銀行で直接ローンを組み始めたのです。

例えば、Riverside, CAでは、performing-arts centerの拡張にかかる費用$25 million を、LAにあるCity National Bankからローンを組みました。次の、conference centerの資金もローンで調達しようかという話になっているとのことです。

去年は a few hundred million dollarsのローンを地方自治体に提供したJ.P. Morgan Chaseは、billions of dollarsをリファイナンスや新規プロジェクトに提供する方向です。大規模なプロジェクトへの融資も考慮しているそう。Citibankもそういった計画があるようです。

借り手にとっては、債券の場合よりも短期間での返済が必要になりますが、金利は低く、手続きも比較的楽なようで余計な費用が減らせるということが利点です。

貸し手にとっては、住宅ローンが安定しない状態の中、これでもまあまあ利益のあがる投資となるのです。

それでも破綻してしまったら?
なってみないとわかりません。

さあ、どう思います?

私は悪くないんじゃないかと思っています。
この前の、Fannie, Freddie解体のところもそうだけれど、政府が助けないと成り立たないようなビジネスは縮小するべきじゃないかしらね。
アメリカが急にこっちの方向に動きだしたのは偶然かしら?

地方は、ちゃんと返済できないといけないわけですから、ちゃんと元が取れるようなプロジェクト、予算を立てるようになるでしょうし、銀行は自分たちでリスクを取って、回収できるようにしなければいけないわけですから、何にでも貸すということもできないでしょう。

それでもそこに人がいる限り、公共事業は必要なのですから、常に需要はあるわけです。
うまくいけば、これも安定した投資になっていくのではないでしょうか?

これで銀行が儲けた分を、その銀行に預金している人々に「直接」分配してくれたらさらにいいんですけれどね。(ないない~。)

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