What Every Real Estate Investor Needs to Know About Cash Flow

★★★★☆ (4ポイント)
著者: Frank Gallinelli

不動産投資を行う際に必要な数字の扱い方を解説しています。単純な利息計算から始まり、賃貸物件特有の指標であるGRM(Gross Rent Multiplier)、収益性を見る重要な指標のNOI(Net Operating Income)など不動産ならではの数字が出てきます。また、Cap Rate(Capitalization Rate)やIRR(Internal Rate of Return = 内部収益率)、キャッシュフローとその現在価値など、財務指標として一般的で、かつ不動産投資でもよく使われる数字を説明しています。

計算があまり得意で無い人でも分かりやすいように解説しようと言う努力が随所に見られ、こういった数字を扱ったことが無い人にも分かりやすいものになっています。また、財務や会計を少し勉強した人でも、不動産投資固有の考え方で書いてありますので、計算式は同じでも実際にどのように使われるかが分かって面白いでしょう。

不動産投資をする人なら、ここに出てくる数字は自由に扱えないといけないですね。そのために著者のウェブサイトでExcelのサンプルがダウンロードできるようになっています。ただし、Excelの関数の説明は本書では全く出てきません。自分で投資をする場合は、サンプルよりも自分でExcelシートを作った方が便利です。このサンプルからだけでは、Excelを使いこなすには物足りないでしょう。

あえてこの本の欠点を上げるなら、住宅ローン(Mortgage)の詳細な計算が出ていないことです。Mortgageの計算はAmortization(償却)を考慮しなければならず、複雑になりがちです。そのため、Excelを使って分かりやすくすることが必須なのですが、例題は簡単な場合だけに限られています。

とは言え、総合的に見て良書と言えます。不動産投資の数字をまとめて正しく把握しておこう、という人にはお勧めです。