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メープルシロップ大盗難事件

ポピー

カナダ・ケベックの田舎町にあるGlobal Strategic Maple Syrup Reserveから、重量一千万ポンド、時価US$30ミリオン相当のメープルシロップが盗まれてニュースになっている。

北米人がパンケーキやフレンチ・トーストに垂らす(というより、浸たす?、泳がせる?)あのメープルシロップ。純真のやつは8オンスの小さい瓶でも、近所のTrader Joe'sで$6.50ぐらいする(安いのは人工合成品)。農作物にしては単価が高く、Liquid Goldとも呼ばれている。

ケベックのの年間メープルシロップ生産量は、9千6百万ポンド。年間生産の10%を超える量(!)が盗まれたことになる。ケベックは世界中のメープルシロップの75%を生産していて、そのほとんどは米国に輸入されている。

事件が起きたのは、ケベックの生産業者組合が管理している倉庫のひとつ。定期の在庫チェックで、多くの樽が空になっていることを発見。倉庫にはフェンスもあり、鍵もかかっていたという。

そんな量を盗み出し、輸送して、また瓶・缶につめるには、それなりの知識・手蔓・ノウハウ・時間が必要だろうし、やっぱり内部者が関係しているのではと想像する。

だって、一千万ポンドって、トラック何台分?WSJによると、ドラム缶サイズの樽15,000個に相当する量らしい。本当にそんな量を足がつかないままブラックマーケットでさばけるんだろうか?

ちゃんと保険に入ってたから、組合・業者には損失は無いそうです。

でも、Global Strategic Maple Syrup Reserveって何?

原油やヘリウムじゃないんだし、何の為に、メープルシロップのStrategic Reserveを作るのかもよく分からない。生産者組合は、不作の年の為の備蓄(3千7百万ポンド)をしていたって話しだったけど、本当の所はどうなんだろう。もしかして供給を制限して、メープル・シロップの値段を吊り上げてたんじゃないでしょうね?実の所、メープルシロップは2008年の不作をきっかけに、価格が上がったままなのだ。 まあ、農産物の価格カルテルはそう珍しいことじゃないけど。

何とも腑に落ちない部分が多いこの盗難話(まさか、保険金詐欺なんてことはないですよね?)。ケベック警察が調査中ということなので、今後の展開も注目しておきたい。

アメリカのニュースメディアはよく記事タイトルで言葉遊びをするのだが、このニュースでも然り。Stickyはメープルシロップなんかが手に付いた時のベトベトした感じを指す形容詞だが、Sticky Fingers(盗癖、窃盗犯)や、Sticky Situation(解決困難・厄介な状況)といった使い方もする。

ポピー 2012/09/04(火) - 10:48

>Nobuさん

何か意外なオチがありそうですよね。

誰も気づかないまま何百台ものトラックで輸送して国境を越えたなんてシナリオよりも、Nobuさんの思いついたオチの方があり得そうな気がします。

パンケーキ食べながら考えてみよっと。

F Fries 2012/09/04(火) - 14:26

Global Strategic Maple Syrup Reserveなんてものがあるとは知りませんでした。わたしパンケーキ大好き(同居人に馬鹿にされるほど)で、しかもメープルシロップは本物でないと受けつけないので、最近のメープルシロップの価格高騰は頭が痛いです。バーモントのあたりで木から採取中に盗まれたとかいう話は聞いたことはありますが、strategic reserveから紛失したというのは新しい展開ですね。ブラックマーケットで安く出てくるなら、わたし買うかも。

ポピー 2012/09/04(火) - 23:05

>F Friesさん

Global Strategic Maple Syrup Reserveというのは、産業者組合のプレスリリースに出てきた言葉なんですが、どれだけ本気なんでしょうね。

友達に1ガロンボトルのメープルシロップをもらって、それを何年かかけて最近やっと使い切った所なんですが、いざお店で買おうとしたら、中々高い。

うちでは、パンケーキは合法的夕食メニューのひとつですよン。

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